6月18日 カジノあかん市民集会

6月18日 カジノあかん市民集会 レポート

市民はカジノ解禁に反対しているのに、国会・府会議員は圧倒的多数がカジノ解禁派です。市民の声に耳を貸さない政党が多いことも問題ですが、市民の声が大きな声になっていないのも現実です。そこで6月18日、豊中市立福祉会館で「6・18カジノあかん市民集会」が開かれました。

集会の呼びかけ人は、カジノは絶対に許されないと「カジノ戦争」を出版した西澤信善氏(神戸大学名誉教授)や熊谷貞俊氏(元衆議院議員)などの5人の個人。

集会の日は朝に大地震が起き、電車の運休が続いた日、集会の直前に阪急宝塚線が運行再開したものの、連絡する他線は運休が続き、遠方からの参加が困難で開会も危ぶまれました。しかし、国会の審議は待ってくれません。集会主催者は、参加する人は必ずいるはずと考え、集会を決行しました。

ふたを開けると、会場は八割が埋まりました。

集会ではまず、西澤氏が記念講演。西澤氏はカジノをあかんとする3つのポイントを指摘しました。1つは「カジノは地域振興の手段としては本質的に不適である」、2つは「ギャンブルはすでに深刻かつさまざまな弊害を引き起こしている」、3つは「大阪府民の大多数はカジノ設置(誘致)には反対」です。税金はカジノや統合型リゾートにではなく、地震や津波対策にこそ使うべきだと強調しました。

集会は次にパネルディスカッションに入り、東京から駆け付けたカジノ反対活動家の若宮健氏は、友人がパチンコでギャンブル依存にはまり自殺したことから、パチンコ・ギャンブル反対の活動を進めていると述べ、ギャンブル依存は治らないと指摘し、韓国江原ランドのギャンブル依存の深刻さを紹介しました。

次に東屋弘氏(元日本銀行員)は大阪の商人道は売り手に善し、買い手に善し、社会に善しの3方善し。カジノはカジノ資本とおこぼれを貰う人たちにだけ善しの一方善し、カジノは商人道から見ても許されないと指摘しました。

次に熊谷氏は、ヨーロッパのカジノは上流階級の社交場で、日本のカジノは庶民が相手、ヨーロッパのようにはならない、特に大阪では、観光振興による経済効果どころか、負の効果しか期待できないと強調しました。

その後、参加者の質問・意見もあり、面白い集会になりました。

集会は最後に、カジノ実施法案の成立に反対する活動を進めるとともに、カジノ実施法案が強行された後も見据え「大阪カジノに反対する市民の会」の結成を確認し、会の代表に西澤氏、顧問に熊谷氏、事務局に山東健・堀田文一を選びました。